顧客データの活用(BtoB編)

業種、商品の種類を問わず、顧客のデータを管理されているかと思われます。
管理しているデータを上手く活用できていないのであれば、売上アップのための活用していきましょう。

今回は既存商品・サービスの販売促進を行うために、既存顧客のデータを活用した、今後のターゲットを選定するヒントをつかむための簡単な方法をご紹介します。

事前の準備

データを解析するにあたって、闇雲にやっても当を得た情報をえることはできません。 最初に方向性の確認や検討が必要です。

既存顧客のデータを活用して、既存商品の販売促進をするにあたっては、大まかに以下の2つのパターンが考えられます。

  • 既存市場の深堀り
  • あまり進出できていない市場の開拓

なお、市場というのは顧客の属性とお考え下さい。
例えば、製造業、卸売業といったターゲットの業種や売上規模や規模従業員規模といったターゲット層を分割する基準となるものです。

これらのどちらか一方を選ばなくてはいけないといったものではなく、8割は既存市場の深堀りをするものの、2割は新規開拓に力を入れるといったことも考えられます。
それは今後の戦略に基づいた判断になります。

必要なデータ

簡単な分析方法として、クロス集計表というものを作成します。 クロス集計表とは2つの特徴をあわせて集計したもので、特徴同士の相互の関係を明らかにするものです。

以下がクロス集計表の例です。

製造業 卸売業 小売業 サービス業
~1億 2 0 0 1
1億~3億 12 1 4 0
3億~5億 25 5 11 3
5億~7億 19 7 9 3
7億~10億 5 2 9 4
10億~ 2 1 0 0

例では業種と売上規模で表を作成していますが、このように顧客層を分類できるような情報が必要です。

どういった情報が必要になるかは事業や目的によって異なりますが、例として以下のようなものが考えらえます。

  • 業種
  • 規模
  • 顧客ごとの売上高
  • 購入回数・頻度
  • 取引金額
  • 取引期間

データの活用方法

まずは現状の把握し、ありたい姿を設定し、それらのギャップをいかに埋めていくかが大きな流れになります。

上の例でいうと、メイン顧客は売上高が1~7億円の製造業、特に売上高が3~7億円がボリュームゾーンということが分かります。
次いで、売上高3~10億円の小売業というのが分かります。

以降は会社としての方針ですが、メインの深堀をしていくという考え方があります。
また、弱いところを開拓の余地があるとして強化していくという考え方もあります。

前述したように、必ずしも1つのターゲットに集中すべきと言う訳ではありませんので、売上高が1~7億円の製造業をメインターゲットとしながら、売上高3~10億円の小売業、売上高3~7億円の卸売業を開拓していくといった風にするのも考えられます。

実際はまだまだ深堀りできる余地があるか、競合の状況はどうか、営業担当者の方々の肌感覚などに鑑みてどこにどれだけ力を入れていくのかを決めていただいたら良いでしょう。

最後に

クロス集計表はExcelを使用すれば容易に作成できます。
売上向上のための現状を把握する第一歩として取り入れられてはいかがでしょうか。

以上、参考になれば幸いです。

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