ROI

売上から費用を除いたものが利益です。
売上が同じであれば、費用は低いほど利益が大きいということになりますので、可能な限り費用の削減に努めるというのは自然なことだと考えられます。

では、費用というものは常に少なければ良いのでしょうか?
理由は後述しますが、その答えは×です。

単に費用の額面で考えるのではなく、ROI(Return On Investment)という考え方が必要です。

ROIとは

ROIとは「Return On Investment」の略で、日本語にすると投資利益率となります。
読み方はアール・オー・アイです。

投資額に対して、どれだけの利益が得られたのかを見る尺度で、以下の計算で求めることができます。

ROI(%)=利益(売上-費用)÷投資額×100

ROIが100%を超えると、投資に対して利益が出ている状態です。
ROIは大きければ大きいほど、利益が大きいということになります。
逆にROIが100%を下回ると、投資を回収できていないということになります。

費用は少なければ良いという訳ではない理由

本記事で言いたいことは、ROIを実際に計算をして求めてくださいということではありません。
投資額(費用)の多い少ないで投資をするかどうかを判断するのではなく、ROIを考えて投資判断をすべきであるということが、お伝えしたいことです。

例えば、業務で使用するPCを低スペックの安価なものにしてしまうことで、業務に余計な時間がかかってしまうのは適切でしょうか?
また、受注が増える見込みがないにもかかわらず、補助金を利用して新しい設備機械を安価に導入しても、設備費用や代書業者への費用は回収できるのでしょうか?

繰り返しになりますが、投資した額がいくらであろうと、回収できないのであれば(ROIが100%未満であれば)それは投資すべきではなかった投資と言えます。
投資した額がより大きな売上(利益)となって帰ってくるのであれば、行うべき投資といえるでしょう。

最後に

経営において数字による判断は重要です。
しかし、どの数値を判断材料にするかを誤ると誤った判断をしてしまいます。
どうしても目先のことに捕らわれがちですが、総合的に考えて、合理的な判断をするようにしましょう。

特に経営者の判断というのは、今後の会社の売上を含めた状況に大きな影響を与えますので、単純に払う金額の大小だけで決めてしまうべきではないと考えられます。

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