結果の評価、過程の評価

経営者様、あるいは管理職の方は、従業員の方々を評価する立場にあります。
評価の対象は、大きく結果に対する評価と過程に対する評価がありますが、それぞれどのような違いがあるでしょうか。

結果に対する評価

結果に対する評価は一般的なものであり、当然ともいえる評価基準です。
営業担当者であれば、実際の売上額を評価対象にしているといった企業様も多いはずです。

評価として透明性、公平性が高く、結果が明確な担当の場合はモチベーションにもつながりやすい傾向にあるでしょう。

ただし、間接的な部門、縁の下の力持ち的なポジション、普段通りに事業活動が遂行できるようにすることが仕事の部署などは、目立った成果を上げづらいため、評価しづらくなります。

また、明確に評価ができる部門でであっても、結果のみを評価の対象にした場合は、中長期的な取組が必要なことを避け、短期的に結果を出せることに注力するようになります。
さらに難しい挑戦を避けて、結果の出せる簡単にできることばかりをやるようになるということも考えられます。

過程に対する評価

結果や成果を出すプロセスを評価するメリットは、結果に対する評価の真逆といえるでしょう。

明確な成果を出しづらい部署や担当者を評価できる点、中長期的な視点で行動する動機付けになる点が考えられます。

デメリットは、評価の軸や基準があいまいになりやすく、納得感に欠ける評価になりかねないことです。
つまり、評価される側からすると、納得感や公平性に欠けると感じやすい可能性があります。

経営環境と人事評価

企業は環境の変化に対して対応していかなければいけません。
今後どのように経営環境が変わっていくのか予知することはできませんが、常に変化に対して挑戦し、適応していこうという意識を社内の全員が持っておく必要があるはずです。

しかし、従業員の方々に変われと要求するばかりでは何も変わりません。
必然的に、評価基準も変化に見合ったものにして、環境に対応したくなるように動機付けをする必要があります。

最後に

経営環境が大きく変わっている状況においては、目先の簡単な成果を上げるということが、会社全体の成果につながるのかということを考慮しなくてはいけません。

結果に対する評価と過程に対する評価をうまく取り入れつつ、環境に見合った評価制度の見直しをし続ける必要があるはずです。

以上、参考になれば幸いです。

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