野菜と果物の原産地②

日常的に食べる野菜や果物の原産地を意識することはないかもしれませんが、調べてみると意外な場所が原産地だということがあります。

いくつかご紹介しますので、よろしければ、話の種として使ってください。

なお、前回は「野菜と果物の原産地」となりますので、まだご覧になっておられない場合は、併せてご覧いただけますと幸いです。

トマト

イタリア料理ではよくトマトを使用しますが、原産地はイタリアではなく、南米大陸のアンデス山脈の西側の高原地帯で、現在の国名で言えばペルー近隣になります。
アステカやインカでは8世紀の始めころから栽培されていたようです。

16世紀にヨーロッパにトマトが持ち込まれましたが、当初は観賞用とされていました。
トマトが食用となったのは18世紀のことです。

なお、我が国には17世紀の半ばに伝わり、当初はヨーロッパと同様に観賞用とされていました。
食用となったのは明治時代からのようです。

ゴボウ

ゴボウを食べるのは日本の他、台湾、韓国ぐらいしかないそうです。
何でも食べる中国でもゴボウを食用としていないので、台湾と韓国には日本から伝わったのかもしれません。

さて、ゴボウの原産地はユーラシア大陸北部が原産地と言われており、ヨーロッパや中国では薬として使用されているようです。
漢方薬としては悪実と呼ばれ、ゴボウの種子は利尿・浮腫・化膿止め・解毒の効果があるとされており、ヨーロッパでは根を利尿・痛風の薬として用いられたとのことです。

我が国には縄文時代~平安時代の間に漢方薬として伝わったのですが、平安時代の後期から一部では食用とされ、江戸時代に品種改良されて、全国に食用として普及したようです。

キウイフルーツ

キウイフルーツというと、ニュージーランドの国鳥であるキーウィにちなんで名づけられたことをご存知の方も多いのではないでしょうか。
日本で流通している輸入キウイフルーツの9割以上はニュージーランド産であり、キウイフルーツ=ニュージーランドというイメージをお持ちの方も多いと思われます。

しかし、キウイフルーツの原産地はニュージーランドではなく、実は中国です。
1904年に中国を訪訪問した旅行者によってキウイフルーツの種がニュージーランドに持ち込まれ、品種改良されて現在のキウイフルーツの原種が誕生したとのことです。

ちなみに生産量も中国がダントツで、2017年の生産量では中国が2,025千トン、2位のイタリアが541千トン、ニュージーランドは3位で412千トン、イランが311千トン、ギリシアが275千トンと続くようです。

余談ですが、東京税関の調査によると我が国のキウイフルーツの輸入元はほとんどがニュージーランドのようです。

キウイフルーツと言えばニュージーランドというイメージ、かつ実際に日本はほぼニュージーランドからキウイフルーツを輸入しているということから、ブランディングに成功しているといえるでしょう。

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