自分たちでは気付けない問題点

問題点というのは2種類あります。
自分たちで気付くことができる問題点と、自分たちでは気付くことができない問題点です。

前者は解決できる可能性がありますが、後者は当然ながら解決できません。
企業として前進、成長、あるいは成果を出すことを阻害する問題点に気づけないというのは、企業にとって致命的です。

自分たちでは気付けない問題点とは

気付けない問題点とは、隠れていて見つけにくい問題点ではありません。
組織において当たり前に行われていることで、そもそも問題だと認識されていないものです。

例えば、転職経験がある方であれば、転職先で「なんでこんな効率の悪いことやっているのか」と思われた経験はないでしょうか。
あるいは、転職先のあり方を見て、転職元の会社は効率の悪いことをやっていたことに気づくパターンかもしれません。

いずれにしても、特に疑問も持たず、当たり前に行われていることが組織にとって何らかの問題の発生原因になっていたら、それは自分たちでは気付けない問題点です。
組織というものは慣性が働きますから、問題がそのまま維持された結果、組織がどんどん望ましくない方向へ進みかねません。

外部の声を聞いているか

ここでいう外部というのは、いつも仕事をしているメンバー以外を指しています。
社外だけでなく、異なる部や課、支社や店舗も該当します。

さて、メンバーでないと気づかないメンバー内の問題点もあるでしょう。
その場合は問題点に気づいた人がちゃんと声を出し、それを聞き入れることができれば問題点を認識することができる可能性があります。
認識できるのであれば、解決することもできるかもしれません。

しかし、メンバーの中で常識となっていることが問題の原因だったとしたら、自力で解決は難しいでしょう。

例えば、企業の営業チーム内の情報管理の方法が非効率で、営業活動のボトルネックになっているとします。
メンバー内では常識化している方法ですので、非効率であるという認識を持っていないため、営業チームのメンバーほど改めるべきであるということに気づきません。

メンバーの誰かが、突然問題意識を持つという可能性も極めて低いでしょう。
つまり、外部からの声を聞くしかありません。

外部の声が聞けないのであれば

規模が小さい企業であれば、部署といえるものがないことも多いです。
全員が同じ場所で仕事をしていると、外部の声を聞くというのは難しくなります。

常識という枠を外してゼロベースで考えれば良い……と文字にしてみたら簡単ですが、それらを実行すること自体が難しいことは言うまでもありません。
そういった場合は思い切って、コンサルタントに相談するというのも一つの方法です。

規模が小さい会社だと、コンサルタントへの報酬を捻出するのも難しいと思われます。
また、適当なコンサルタントの当てがないということも考えられます。
そういった場合は、公的機関の相談窓口を活用するというのはいかがでしょうか。

無料、あるいは安価で客観的な意見をしていただけるでしょう。
第三者に自社の話をするだけでも、頭の中の整理にもなり、問題に気付きやすくなります。

最後に

自分たちだからこそ自身の問題に気づかないというのは、誰にでも、どんな組織でもあり得ることです。
岡目八目ということわざがあるように、当事者よりも第三者の方が物事がよく見えていることが往々にしてあるということは、どなたも首肯されるのではないでしょうか。
そうであれば、自社を良くするためにもどんどん他者を活用するというのは、企業が前進するための一つの手法となるはずです。

参考になれば幸いです。

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