環境への対応≠業務効率化

少子高齢化、AIやIT技術の発展、諸外国の動向といった、企業を取り巻く環境は常に変化しています。
変化する環境に対応できない企業は生き残っていけないのは言うまでもありませんが、何とか小さな部分の変更だけで済ませたいというのが人間の心理でしょう。

しかし、環境の変化の度合いによってはそれだけでは対応できません。

生き残るためには環境への変化が必要

進化論で有名なダーウィンの言葉とされる、「最も強いものが生き残るのではない。 最も変化に適応できるものが生き残る。」というのを聞いたことがあるでしょうか。
ちなみに、これはダーウィンが言った言葉ではないそうです。

実際には、ダーウィンが『種の起源』において述べたのは「最も良く環境に適応した個体が生き残り、多くの子孫を残していく。」ということだそうですが、いずれにしても生き残る(種を残していく)には環境に適応することが必要であるということは間違いがありません。

経営とは環境変化に対応することである

環境の変化といっても「大きい/小さい」といった規模の違いや、「マクロ的な変化/一時的な変化」といった時間の違いもあります。

環境変化が小さく、自社が受ける影響がさほど大きなものでないのであれば、業務効率化といった「やり方」の改善で凌ぐことができるかもしれません。

しかし、環境変化が大きいと、必然的に自社が受ける影響も大きくなりますので、「やり方」レベルではなく、戦略やビジネスモデルといった事業の「あり方」から考え直す必要があります。

環境変化への対応の方向性

環境の変化の大きさ、速さ、そして自社や自社を取り巻く環境への影響の大きさは企業ごとに違いますので、一概にこうしたら対応できるというものはありません。

ただ、現状の延長線上を漸進的に進むということ以外の選択肢は持っておく必要があるでしょう。
例えば、ターゲット、取り扱い商品、販路、パートナーシップなど、今までの延長線上ではない、新たな可能性を模索しつつ、今後の展開を検討するといった具合です。

そのためには、現在の環境が今後どうなっていくのか、それが自社や自社を取り巻く環境にどのような影響を与える可能性があるのかを普段から意識しておく必要があるでしょう。

変わる勇気を持つ

人間は誰でも変化が嫌いです。

ましてや、業務レベルの小さな変更ならまだしも、企業のあり方レベルとなると経営者としての思い切りも必要でしょう。
しかし、経営者側の都合は一切関係なく環境は変化していきますので、適切に対応をしていく必要があります。

変化に対応しなくてはいけないといっても、現状の事業を全て止めてしまうということではありません。
現状の事業ををベースとして、新たな可能性を模索するといった形で考えられたらいかがでしょうか。

最後に

現在は特にAIやITによって社会や事業のあり方などが大きく変わろうとしている過渡期です。
そういった時代においては、大きなゲームチェンジが起きるときでもありますので、新たな可能性に向かって大きく跳躍する機会だと捉えていただければと思います。

そして対応とは、オペレーションレベルの「やり方」ではなく、企業の方向性レベルの「あり方」であることを繰り返しお伝えいたします。

以上、参考になれば幸いです。

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