事業の見直し

本来、契約とはお互いに儲けていきましょうという約束のはずです。
しかし、BtoB事業の場合は取引期間が長くなるにつれて、クライアントからの要求はエスカレートしていきます。
品質を上げてコストを下げろという要求は日常茶飯事です。

品質とコストはトレードオフの関係にあるため、利益が減少することになります。
言い換えると、クライアントは自社の利益のために、お前が損を被れといっているといえます。
最初に示したように、お互いに儲けていきましょうという約束がどこかに行ってしまっています。

BtoCの事業、例えば飲食店で、顧客の側が「いつも食べに来ているから、今後はずっとまけろ」ということはないですよね。
しかし、BtoBであれば、不利な要求をされることがなぜか当たり前になっています。

どのような対策をするか

現実問題として、利益が出ているのであれば、すぐに取引を止める必要はないでしょう。
しかし、要求(痛み)にもっと耐えられるように頑張るという方向は正しいのか?ということは改めて考える機会にしても良いのではないでしょうか。

頑張ったらそれに報われるということであれば良いですが、ほぼ間違いなく要求のレベルが上がるだけです。
言い換えると、労が増えるのに儲けが減るということです。

現状で利益が出ているのであれば、今のうちに次の手を考える必要があろうかと思われます。
例えば、より利益率が高い商品・サービスを検討する、新たな顧客を開拓する、新たなビジネスモデルを考えるといった具合です。

より利益率が高い商品・サービスを検討する

現状の商品・サービスは利益が下がるために、新たに利益率の高い商品を開発する。
あるいは、クロスセル・アップセルによって利益率の向上を図ることも考えらえます。

ただ、事業内容が受注生産型の事業をされている場合や、顧客によってはそもそも開発したところで買わない可能性が高いため、商品開発は次の新規顧客開拓とワンセットかもしれません。

新たな顧客を開拓する

特定の顧客に依存する限り、顧客の要求をのまざるを得ない確率が高まります。
こちら側に選択肢が多い程、不利な交渉をせずに済みますし、経営の安全性も向上します。

ターゲット顧客として以下の2つのパターンが考えられます。

  1. 既存顧客と同じセグメント(同種やエリア、属性が同じ)
  2. 既存顧客とは異なるセグメント(業種やエリア、属性が異なる)

2つを比較すると、実行が容易なのは1であり、諸々の安全性が向上するのは2の方です。

どちらが正解ということではなく、ありたい姿を達成するにはいずれかを選択するかということになります。

戦略やビジネスモデルを見直す

今は良いかもしれませんが、今後も同じ顧客と同じ事業をずっと続ける必要はあるのでしょうか。

提供する価値自体を見直す、パートナーとコラボをする、商流を変えるといった大きな変更を行うにあたってはパワーを要します。
しかし、大変なだけに得られる成果が最も大きい可能性があります。

新たな戦略、新たなビジネスモデルは、自社の比較優位性を生かして高い付加価値を提供し、今後も高い収益性を得ることができる事業が理想です。
そのためには、競争との競合を可能な限り避けられることが必要です。

誰でも参入が可能な市場、短期的な利益を追求すると、前述した条件には当てはまらない可能性が高くなります。

最後に

新商品の開発、戦略やビジネスモデルの策定は容易ではありません。
しかし、今のままでは利益が右肩下がりになりかねないのであれば、いずれどこかで行わなくてはいけないことです。
利益の出ているときに取り掛かれば余裕をもって実行できますし、利益が減少してしまったらなるべく早く取り掛からなければいけません。

また、現状維持がやっということであれば、何かのきっかけに大崩れしてしまう危険性があります。
可能な限り早い対策が必要です。

自社だけで検討する必要はありません。
どうしても思考の慣性が働き、既存の事業の枠組みの中でしかイメージが湧きにくいということもあろうかと思いますので、必要に応じてコンサルタントの活用も検討されたら宜しいのではないでしょうか。

以上、参考になれば幸いです。