小さく試す

現在は、経営環境の変化が激しく、先の見通しも立ちづらい時代です。過去の成功体験だけでは対応しきれない場面も増えています。だからこそ、環境変化に目を配りながら小さく試し、その結果を踏まえて修正していく進め方が重要になります。

先が見通せない時代

市場が拡大していて、経営環境が大きく変わらなかったら、今まで通りにやっていれば自然と成長できていたかもしれません。しかし、我が国は人口減少に伴い、多くの市場が縮小傾向にあります。

そのうえ、生成AIは登場後に瞬く間に広がりました。今後どこまで発展するのか、どのように経営に影響するのかを正確に見通すことは難しいでしょう。

このように、今まで通りの経営からのアップデートが求められている一方で、具体的に何をどう変えるべきかについては不明瞭です。どのように環境が変化するのかが分からないからです。

だからこそ、小さく試し、その結果を踏まえて軌道修正を重ねながら、変化に対応していく必要があります。

小さく試すとは

小さくというのは、必要に応じて中止でき、元に戻せる程度の規模の実証実験を行うことです。

全社的にいきなり大きな変更をすると、後戻りしにくくなります。せっかく変更したので中止しにくい、元に戻しにくい。あるいは、コストがかかってしまったので、中止してしまうと無駄になると感じやすいからです。

また、変更が大きいほど準備やリソースを必要とし、実行までに時間がかかります。それでは、変化に素早く対応しにくくなります。

そのため、小さく試し、その結果を踏まえて修正することが重要になります。その繰り返しが、変化への対応力を高めます。

最初からうまくいかないことが前提

小さく試したことが想定以上にうまくいけば、それに越したことはありません。しかし、小さく試すのは、一度で成功することを期待しているのではなく、軌道修正をするためです。そのため、最初から望んだ通りの結果を得られるとは限らない、という前提で進める必要があります。

重要なのは試したことから何を得るかです。

そのためにも、現状・目標・何を確かめるための試行なのかを明確にしておく必要があります。それらが曖昧なまま、なんとなく変えてみたでは、うまくいった理由も、うまくいかなかった理由も分かりません。これでは、改善が難しくなります。

最後に

周辺環境が変化するのであれば、変わらないままでいることが、相対的な後退につながりかねません。しかし、変わるにしても、周辺環境の変化に合わせる必要があります。

そのためには小さな試行を繰り返し、その結果を踏まえて修正していくことが求められます。

最後に、参考になる書籍をご紹介します。

失敗から知識を吸収し120%の結果を出す! 失敗学見るだけノート
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この本で扱われている『失敗から学ぶ』という考え方は、本稿で述べた『小さく試し、結果を踏まえて修正する』という進め方とも重なる部分があります。

先が見通しにくい時代だからこそ、いきなり正解を得ようとするのではなく、小さく試しながら修正していくことが重要です。

以上、参考になれば幸いです。

執筆者:
待谷 忠孝(中小企業診断士)

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