
費用増加に対して、利益率を維持しようと思ったら、どの費用がどれだけ上がったのかということを把握することが必要です。
損益計算書を見ると粗利益(売上総利益)は分かりますし、製造業であれば製造原価報告書で前年と比較できるでしょう。
しかし、それはあくまでも会社全体の数値です。
複数の事業(商品)を展開しているのが一般的だと考えられますが、事業(商品)ごとに利益率が異なるため、それぞれ対応が異なります。
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費用削減対象
売上総利益率は、いうならば各々の事業の利益率の加重平均です。
売上総利益率と個々の事業(商品)の利益率を比較して、売上総利益率よりも高ければ、それは利益率を上げる側の事業(商品)です。
より利益率を上げられるのであれば、上げたいところではありますが、テコ入れの優先度は下がります。
しかし、会社全体の売上総利益率よりも低い利益率の場合は、会社全体の利益の足を引っ張る存在です。
基本的にこちらが優先的にテコ入れをする対象です。
役割を考える
利益率が平均以下となっている事業(商品)であっても、それが経営上なんらかのプラスの効果をもたらす可能性もあります。
たとえば、ハンバーガー店においては、ハンバーガーの利益率は高くありません。
材料費もしかりですが、工程もポテトやドリンクと比較して多いため、人の手間もかかっています。
しかし、顧客はハンバーガーを食べるためにハンバーガー店に来店をしますし、ポテトやドリンクだけでは集客は難しいでしょう。
ハンバーガーは来店を促すための商品、セットのポテトやドリンクが利益の主力といった役割分担をしています。
そのため、ハンバーガー単体での利益を上げるために価格を上げたり、費用を下げるために質を落としてしまうと集客に影響する可能性があります。
このように、意図的に役割分担をしているなら、可能な限り利益の担保はしたいものの、無理な費用削減は不要かもしれません。
ライフステージを考える
事業(商品)のライフステージも考慮する必要があります。
市場に参入したばかりで、売上高の主力になる前であれば利益は低くても仕方がありません。
この状態で見切ってしまっていては、新しい芽は一向に育ちません。
むしろ、他の事業(商品)で得た利益を投入して、次の主力になれるよう費用をかける対象です。
かつては主力だった事業(商品)でも、市場の縮小や競合の増加によって収益の改善が見込みづらいケースもあります。
そういった場合は縮小や撤退という選択肢もありえるでしょう。
何を削減するか
事業(商品)を継続するとなると、利益を上げるために費用の削減が必要になります。
優先的にテコ入れすべき事業を決定したら、次は具体的なアプローチを考える段階です。
アプローチとは、費用そのものを削るのか、業務効率化によって間接的に費用を圧縮するのか、あるいはそれらの両方かです。
その考え方については、以下の記事を参考にしてみてください。
コラム:費用増加対策に必要なこと
最後に
会社全体の売上高は気にされる方は多いですが、利益を残す必要がある以上は、事業(商品)ごとの利益率は非常に重要なことです。
この機会に改めて計算をして、収益向上のために今後どうしていくのかを検討されても良いのではないでしょうか。
以上、参考になれば幸いです。



