プロとしての自己啓発

プロスポーツ選手は、自分がやっている競技に関する技術が高いです。
プロバスケットボールの選手はバスケットボールが上手いですし、プロサッカー選手はサッカーの技術が高いです。

その上で、さらに技術を磨くために日々練習に励んでいますし、それを支える身体能力を向上させるためのフィジカルトレーニングをしています。

プロなんだから当たり前のことだと思われるかもしれません。

では、企業の経営者も経営のプロとして、スキルや能力を向上させるために日々何をされているでしょうか。

日々のルーチンは成長につながっているか

多くの経営者様が毎日忙しく働いておられるのは事実です。

ただ、それが機会をとらえるための感度、経営判断のための思考力、判断力といった、経営に必要な能力の向上につながっているでしょうか。

経営と業務は異なります。
決まった業務はだんだん慣れますし、思考や判断をせずともこなせるようになります。

しかし、単に日々の業務をこなす能力は、企業の成長や発展、環境変化に対応するための能力とは異なるものです。

したがって、日々の業務をこなすだけでは、経営者として必要な能力が身につくわけではありません。

経営者として必要なスキル

企業を経営するにあたって必要なスキルは多岐に渡りますし、企業の規模、業種や業態によっても違いはあるでしょうが、コンセプチュアルスキルが求められることは間違いありません。

コンセプチュアルスキルとは複雑な事象を理解し、本質を見抜く能力とも言い換えられますが、具体的には以下のようなものが挙げられることが多いです。

  • 論理的思考力
  • 水平思考力
  • 批判的思考力
  • 多面的視野
  • 受容性
  • 柔軟性

こういったものが自然と鍛えられることもあるかもしれませんが、能動的に身につけようとしなければ身につきづらいものもあります。

その他、新たな知識に関しては、自ら意図しないと身につきません。

経営者の成長=会社の成長

著名な経営者は、自己啓発の重要性を説いています。

たとえば、パナソニック創業者の松下幸之助氏の「企業は人なり。経営者の器以上に会社は大きくならない」や、京セラ創業者の稲盛和夫氏の「人生・仕事の結果 = 考え方 × 熱意 × 能力」というのは聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

また、Microsoft創業者のビル・ゲイツ氏やAmazon創業者のジェフ・ベゾス氏、Tesla創業者のイーロン・マスク氏などが読書の虫なのは有名です。

経営者は与えられる立場ではない

人は誰も、自分の能力に見合ったタスクを与えられることに慣れています。

小学校に入れば、学年に応じた負荷の勉強をしてきました。
卒業後は、中学、高校、大学と進学しても、やはり学力に見合った負荷の勉強をしてきました。
社会人になると、新入社員には新入社員なりの、キャリアを積めばキャリアを積んだなりのタスクを与えられてきました。

だから、やり方を教わって、慣れたらそれなりにタスクがこなせるようになるという経験を積んできました。

しかし、経営者という立場になると、適切なタスクや課題を誰かから与えられるといったことはありません。
必要なら自らに、課題を課すことになります。

話を本題に戻すと、自ら能力を向上しよう、スキルを身につけよう、知識を得ようと思わなければ、誰も与えてくれるわけではないので、何も変わらないということです。

最後に

忙しい日々の中で、自分の能力の向上なんて考えたこともなかったというのも仕方がないかもしれません。
しかし、経営者自身の成長がなければ、企業もまた成長もできませんし、環境変化への対応もできません。

小さなことからでも良いので、経営者としての能力を高めるための学びを始めてみませんか?

以上、少しでも参考になれば幸いです。

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