ダニング=クルーガー効果

運転免許証を取りたての頃よりも、少し経って運転に慣れてきた頃が事故を起こしやすく危険だと聞いたことはないでしょうか。
免許を取ったばかりの状態だと、運転に慣れていないため慎重に運転をしますが、運転に慣れてきたら、それだけ技術が向上したと錯覚してしまい、慎重さに欠けた運転になって事故を起こしてしまうというものです。

このように、能力の低い人が、正しい自己評価をできず、自分の能力を過大評価してしまう現象を、心理学ではダニング=クルーガー効果と呼びます。
これは、企業においても意識しなくてはいけないことだと考えられます。

ダニング=クルーガー効果は誰でも陥る

程度の個人差はあれど、ダニング=クルーガー効果には誰もが陥る可能性があります。

下の図をご覧ください。
慣れてくることで自信が付くのは当然のことですが、まだ全体像が見えていないうちは自身がどの位置にいるのか分かりません。
だから自己を過大評価してしまいがちになります。

さらに経験を積むことで、全体像が見えてきて、自身の立ち位置が分かり自信を失います。
そこから経験に伴い、技術の向上とともに自信を得ていき、経験と自信が一致してくるというものです。

自己を過大評価している従業員へのフォロー

ダニング=クルーガー効果には、自信があるから物怖じせずにチャレンジしようといったプラスの可能性もありますが、自信に実力が伴ってない訳ですから、大きな事故やトラブルに見舞われる危険性の方が高いでしょう。

失敗から学ぶことも大いにあるかもしれません。
しかし、怪我や命にかかわるような失敗、会社への損害を与えるようなトラブルは避けたいのは言うまでもありません。
そのためには、可能な限りのフォローが必要です。

せっかく自信が出てきたところを問答無用で身の程をわきまえさせて、自信を砕いてしまうというのも良い手段と言えないでしょう。
自身の立ち位置を正確に認識していない訳ですから、自信に対して経験や能力に伴っていないことを自認していただいたくよう導けば良いのではないでしょうか。

例えば、上司や先輩によるフォローを受けながら、成功・失敗の振り返りをすることで、自己の考えの至らなさや経験の浅さといったことを客観的に認識していただきます。
可能であれば、成果が見えやすいように、成果の定量化を図ることで、より立ち位置を客観的に把握することができると考えられます。

最後に

会社の成長には従業員の方々の成長が欠かせません。
しかし、従業員の方々の成長にはダニング=クルーガー効果が付いて回ります。
それが分かっていれば、従業員の方々への教育の仕方も変わる(=質が上がる)のではないでしょうか。

ご参考になれば幸いです。

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