感覚が鈍る時

熟練者の勘と経験が非常に頼りになることも多々あります。
しかし、場合によっては人間の感覚は非常に曖昧で、あてにならない時もあります。

感覚が鈍ることが提唱されている理論を2つご紹介いたします。

プロジェクションバイアス

仕事で上手くいった時に、今後もこの調子でこのまま上手く行き続けるんじゃないかと思ったことはありませんか?
これは、現在の状態を過度に未来に投影してしまい、正しい判断・予測ができなくなるプロジェクションバイアスに基づくものです。

状況や条件が変われば結果も変わるということを、頭ではわかっているはずですが、今が良い状態なら今後も良い状態が続く、悪い状態なら今後も悪い状態が続くという風に、現状が維持されると考えてしまいます。

大抵企業の売り上げ予想は大抵パラダイスになりがちです。
昨対で売上が増加しているとして、それが今後も右肩上がりで続くと考えるのは、プロジェクションバイアスに基づいているのでしょう。

プロスペクト理論

先日ご紹介したプロスペクト理論によると、金額が大きくなるほど、主観的に感じる価値との間に差ができてしまうとのことです。

実験によると、金額が2倍になっても、主観的に感じる価値の大きさは2倍ではなく、1.6倍程度になるようです。
金額が大きくなると、価値に対する感覚がずれてくると言えそうです。

例えば、100万円の商品が99万円になる時よりも、10万円の商品が9万円になった時の方がうれしく感じるということです。
得をした金額はどちらも1万円ですが、人は金額という絶対的な基準ではなく、割合という主観的な印象の方で損得を判断する傾向にあるようです。

よろしければ、話の種として使ってください。

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