決算書を経営に生かしていますか?

法人であればその種類を問わず、決算書を作成して法人税の確定申告書を税務署に提出する必要があります。
中小企業であれば、一般的には数10万円以上の費用をかけて顧問税理士に依頼しているのではないでしょうか。

せっかく対価を払って作成してもらった決算書を生かさないともったいないと思いませんか?
決算書の見方を説明すると、書籍1冊分の量の記事になってしまうので、今回はどういったことが分かるのかという点をご紹介します。

損益計算書(P/L)

損益計算書は英語でprofit and loss statementといいます。
一般的にP/LあるいはPLと略し、読み方は「ピーエル」です。

1年間でどれだけの売上があって、費用がどれだけかかって、どれだけの利益を得たかということが分かります。
言い換えると、損益計算書は1年間の成績表です。

利益を向上させようと思ったら、売上を上げるということと、費用を下げるという2つのパターンがあります。
費用を下げるにしても、どういった費用にどれだけかかっているのか分からなければ、費用削減もできません。

損益計算書は仕入がどれだけ、事業活動かかった費用がどれだけといった大きなくくりでの費用の表記となっています。
製造原価報告書や販売費及び一般管理費の内訳の注記といった資料がある場合、どの費用にどれだけかかったかがより詳細に分かりますので、費用削減のヒントになります。

貸借対照表(B/S)

貸借対照表は英語でbalance sheetといいます。
一般的にB/SあるいはBSと略し、読み方は「ビーエス」です。

左側(正確には借方と言います)が資産状況、右側(正確には貸方と言います)はその調達源泉を表し、負債と純資産に分けられます。
借方(資産)と貸方(負債及び純資産)の合計が一致するため、貸借対照表という名前がついています。

財務面の切り口で事業活動を見ると、負債、あるいは自身で用意した資金をもとに資産を用意し、その資産を活用して売上を上げることだといえるでしょう。
売上を上げる原資となる資産、およびその調達源泉がどうなっているかが分かるものであり、どうすればもっと効率的に売上を作ることができるのかのヒントを得ることができます。

キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書は英語でcash flow statementといいます。
現金及び現金同等物(預金など)の動きを表しています。
C/FあるいはCFと略すことがあり、読み方は「シーエフ」となりますが、損益計算書のP/L(PL)や貸借対照表のB/S(BS)ほど略していうのはポピュラーではありません。
キャッシュフロー計算書は現金及び現金同等物(預金など)の動きを表しています。

売上が上がっているのにキャッシュフローは悪化して苦しいなんてことはよくある話です。
キャッシュフローが良くなった、あるいは悪くなっている原因はキャッシュフロー計算書によって確認できます。

前出の損益計算書や貸借対照表とは異なり、キャッシュフロー計算書を税理士は作成しないことが一般的ですので、自身で作成する必要があります。
キャッシュフロー計算書を作成するには、会計ソフトのキャッシュフロー計算書作成機能を活用する(グレードによっては機能がない場合もあります)、あるいは中小企業庁のサイトでダウンロードできる会計ツール(Excelファイル)をご活用ください。

なお、キャッシュフロー計算書を作成するためには損益計算書と2期分の貸借対照表が必要です。
そのため、2期経過した企業でないとキャッシュフロー計算書の作成はできません。

最後に

決算書はあくまでも過去の数字です。
しかし、過去からの積み重ねの上に現在があり、未来があります。
未来をどうしていきたいかは現状を踏まえてのことになるはずですので、今までがどうであったか、現状がどうなのかということも決して軽んじるものではないと思われます。

決算書の経営の全てが現れる訳ではありませんが、数字として表れることもあることも事実です。
決算書を活用することによって、KKD(経験・勘・度胸)で行っている経営判断が根拠に基づいたものになります。
KKDではなく、根拠に基づいた経営判断は、うまくいった際の再現性、うまくいかなかった際の改善が容易になります。

もし、決算書を活用されていないのでしたら、ご活用をご検討されてはいかがでしょうか。