指標として妥当か

健康診断では身長と体重、体脂肪を測ります。
身長、体重からBMIを計算し、肥満度を提示してくれますが、健康を判断するにあたってはあまり信用ができるものではないと考えられます。
なぜなら、体重の数字の中身について全く考慮していないからです。

BMIは体重(kg)÷身長(m)2で計算をします。
この計算だと脂肪が多い人も、筋肉が多い人もBMIでは区別が尽きません。
体操選手やボディビルダーでも肥満になってしまい、もっと運動と食事制限をしてくださいと言われることになってしまいます。

企業の経営において、定量的な指標の設定は目標の達成や常務の管理において非常に重要です。
しかし、経営管理指標として妥当性の低いものをKGI、KPIにしてしまうと、頑張ったところで実態が中身が伴わない可能性が高くなります。

間違った指標を設定した弊害

売上高を目標値にすること自体は必ずしも悪いことではありませんが、最終的には利益につながらなければいけません。
売上高は向上したけど利益は横ばい、あるいは利益が下がったなんてことになったら、何もしない方がマシだったということになります。

例えば、営業担当者の評価を売上高にしてしまうと、ディスカウントしてでも売ってこようとなりかねません。
売上高が1億円でも、Aさんはディスカウントして粗利率が10%、Bさんはディスカウントしないで粗利率が20%であるにも関わらず、評価は同じということであれば、売れやすいようにディスカウントをしてしまい、売上は上がっても利益は上がらないとなってしまいます。

この場合は、売上の額よりも粗利額を評価の対象にする方が妥当性が高いと考えられます。

必ず妥当な指標があるとは限らない

残念ながら妥当性の高い指標が必ずあるとは限りません。
定量化できない要素が存在するからです。

「薄利多売ではなく、時間をかけてでも、品質が高く成果を出せるWebサイトを作る」という理念を掲げて事業をしているWeb制作会社があるとします。
この場合の営業担当者の評価指標として妥当なのは何ででしょうか。

Webサイトの場合はほぼ100%が人件費で、粗利は案件ごとに違いが出ないために指標としては妥当ではありません。
案件ごとの売上高の方が妥当性は高そうですが、規模の小さい案件だと価格は下がりますので、品質が高く成果を出せるWebサイトであっても評価はされにくいでしょう。

また、どれだけの成果を出すことができるのかは、営業担当者の責任よりも企画担当者、制作担当者の役割の方が大きい点も考慮する必要があります。

現実問題として、このように妥当な指標がない場合もあるという点に留意しなければいけません。

最後に

目標がなければ、毎日のルーチンワークになってしまいます。
市場環境や業績が好調であれば、それでも大きな問題はないのかもしれません。

しかし、新規事業、新規商品、あるいは戦略やビジネスモデルを変更するといった際には、達成度、進捗、従業員の方々の評価のために、適切な経営管理目標を設定する必要があるはずです。

以上、ご参考いただけますと幸いです。