コストを負担するのは誰か

高級品のように生産や仕入れ、必要な手間といった買い手に提供するにあたって高いコストが必要なものは価格設定は高額になります。
逆に、低いコストですむものなら低額に価格を設定することも可能です。

このように、コストと価格には関連性がありますが、このコストを負担するのは誰なのかということが今回のテーマです。

コストは必ず発生します

事業を行うにあたって、材料費、人件費、販売管理費といったコストがかかります。
製造業であれば、主に材料費、人件費、減価償却費、その他の販管費が発生しますし、小売業であれば仕入、人件費、その他の販管費といったように、業種によってどのようなコストが発生するのかは異なりますが、コストがゼロということはありません。
言うまでもありませんが、事業として利益を出すためには、コストに応じた価格設定が必要です。

言い方を変えると、コストが大きくなってしまい、利益を乗せると買い手が購入しない価格設定になってしまうのであれば、それは商材になりません。

適切な価格

良いものを安く提供することは基本的にできません。
なぜなら、冒頭にありますように「良いもの」つまり高付加価値のものは、必然的にコストがかかり、利益を乗せると高額にならざるをえないからです。

プリンターのように、本体の性能に対して販売価格が安いというものもあります。
これは、本体では利益を出す気がなく、日常的に使用する消耗品で利益を出すビジネスモデルです。
したがって、本体のコストの一部と言え、消耗品側が利益を出せるだけの価格設定が必要となります。

どのようなビジネスモデルにしても、提供する付加価値を買い手に伝え、販売したい価格で販売する必要があります。

コストを負担すべき相手

良いものは高いということであれば、買い手がコストを負担していることになります。

しかし、付加価値に見合った価格で販売ができない場合……つまり、製品であれば最終製品を製造するメーカーが適切な価格で販売できず、売上を確保するために価値に見合わない安価な価格設定をする場合はどうなるでしょうか。
利益を確保するために、仕入れ元や発注先に値引き要請をするということが、実際によくある話ではないでしょうか。

つまり、買い手に対して適正なコスト分を要求できないので、下請けや発注先などのサプライチェーンにコストを負担させようということです。
大量に仕入れるから値引きをしてほしいというのであれば良いのですが、仕入れを増やす訳でもないのに単に仕入れ価格を下げろと下請けに要請するのは「自分が儲けたいから、お前が損をしろ」といっているのに等しいです。

最後に

発注元との付き合いが長くなると、だんだん条件が厳しくなってくるのではないでしょうか。
こういった取引に応じても、今後の条件はより厳しくなることはあっても、条件が良くなることはありません。
そうなってしまったら、あるいはそうなる前に、利益を確保できる事業のあり方を考える必要があるでしょう。

本来、取引の契約とはお互いが儲けていきましょうという約束です。
本来コストを負担すべき買い手にコストを負担することができず、自社にコストの負担を要求してくる相手と、いつまでも取引を続ける必要はないのではと考えますが、いかがでしょうか。